イメージをかたちにする

リノベーションでは、色々なものを新しくつくる前に一旦何もない状態にすることが多い訳ですが、何もなくなると現場では基準となるものもなくなってとてもイメージしにくくなります。 そこで、頼りになるのが図面やスケッチです。
 

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↑ スケッチは、実際には壁などがあったりして同時に見ることのできない全体観をつかむことができるのです
 

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↑ 検討を重ねて、実際に出来上がった様子です
 

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↑ このような落書きのような絵でも、寸法を入れることで設計図となるのです
 

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↑ 発想が見事にに現実のものになりました! ワクワクします!
 

プロの色あわせ(和紙編)

私たちはビニールクロスを使わないので、時々和紙を壁仕上げに用いることがあります。 和紙は、日に当たると色がさめてくるので、見本帳の色からさめた色合いをイメージしてえらばないといけません。(古いふすまなどの色がよいと言われても、往々にして同じ色のサンプルは見つかりません)
 

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↑パースでの色の検討段階です
 

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↑ダイニングテーブルのバックは2165番の紙にすることにしました
 

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↑実際に仕上がった状態
 

光のあたり方、素材の色むら感や置くものの色などで違った雰囲気に見えたりします。 色は奥が深く、難しいですが組み合せひとつで気分が変わりとても楽しいものです。

 

壁の中はどうなっている?

鉄筋コンクリートの躯体(床・壁・天井)は設計図のように水平・垂直にできてそうなイメージがありますが、実は多くの場合そうでもありません。
 

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↑床近くは下地の合板が壁にくっついています
 

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↑腰ぐらいの高さまでくると、10ミリほど空いてきました(下地の合板は垂直です)
 

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↑天井近くになってくると、壁とのすき間は13ミリほどに・・・(下地の合板は垂直で、壁が倒れているのです!)
 

全面躯体を隠して仕上げを施すのが常になっているので、躯体寸法にはかなりの誤差が許されています。

意外と、こういう微妙にまっすぐしていないところをまっすぐにするのに大工さんの技術・手間が必要になるのがリノベーション工事の難しさでもあります。

床の下はどうなっている?

年代の古い一部のマンションを除き、床下にはクリアランスがとってあることが殆どですが、給排水や電気配線などは新築時のプランに最適化されているため新たなプランでの利用には色々と問題が発生することがあります。 既存のルートは廃止して新設する方が合理的に施工できる場合もありますが、どうしても解体後の判断になってしまいます。
 

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●床下には、給排水配管や電気配線が走っていて、現状プランにおいて排水こう配がギリギリとれる高さになっている場合が多いです
 

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●電気配線も何本も集まってくると、太くかさばるので狭いスペース内での施工が大変です
 

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●どれがどこへ行く線か?解読しながら新しい配線計画に移行していきます