ところてん式空調法

毎日の食事の準備をするキッチン。お宅では熱い場所になっていませんか?

夏場はただでさえ暑いのに火を使いたくない!という方も多い季節です。

今回のリノベーションでは、とても暑くなりがちなキッチンが真っ先に涼しくなるように工夫しました。


↑エアコンをキッチンに向けました!(通常ほとんどの場合、窓の上の壁ににエアコンがついています)


↑空気の動きをさまたげる吊戸棚を一掃しました
 

 
↑風が抜けていくルートを確保しました(動画は突然終わってしまいますが、実際には風はロフトを抜けて家じゅうまわっていきます)

この涼しさ感をエアコンの風になったつもりの動画で感じてみてください!(室内干しにもバッチリなのです🎵)

室内干しの極意

マンションの部屋って、どうしたら風通しよくなるのでしょうか?

ほとんどのマンションの部屋には、廊下側とバルコニー側に窓がありますが、この途中に必ずといっていいほどドアが何枚かあって風を通せんぼしてしまっているのです。

本来、マンションの部屋はたいてい風通しのいいロケーションにあります。

着工前には風通しの悪かった部屋でも、工事中全部の間仕切壁を取っ払ってしまうと驚くほど風が通ります。

『ぐるぐる廻れる部屋』では、少しだけ窓を開けるだけでも部屋干しの洗濯物がしっかり乾いたら・・・と思い、風の通りみちをつくりました。

 


↑ある年代以前のマンションには窓の上部に引違いの換気窓がついています
 

↑気密性はいまいちですが、留守中の換気調節など便利な点もあるのでそのまま使用することにしました
 

↑洗濯物のための風の通りみちはこんな感じです
 

放射式暖房の実力!

寒くなってきましたね。

シンケンスタイルリノベーションのコンセプトルームでは放射式空調を採用していますが、これがかなり!あったかいです。

こんな感じの形のもの(最初の動画)で、こんな感じの温度分布(次の動画)になっています。

 

↑暖かさは目には見えませんが・・・スイッチオンでしばらくすると↓
 

↑サーモカメラ画像の赤い点と数字は最高温度、青い点と数字は最低温度です(天井・床も暖かくなっています!)
 

この幸せな暖かさを何とかお伝えしたくて “新兵器” サーモカメラを購入してみましたが・・・
できればこの冬、是非モデルームで実際にこの自然な暖かさを体感してみてくださいね。(ご予約はこちらから)
 

布の表情(間仕切編)

この部屋には、年じゅう電気料金を押さえつつ快適な放射式冷暖房システムを採用しています。

輻射熱による部屋全体への空調ができるので、その妨げになる間仕切壁を極力なくしています。

仕切りは必要な時に布ですることに・・・

季節や時間によって手軽に色々な仕切り方が楽しめるのご存知でしたか?

 


↑夜の仕切りなしの図
 


↑夜、ダイニング側のみ仕切るの図
 


↑夜、全部囲って仕切るの図
 


↑空調パネルの部分のみ開けてみました(意外といい感じです)
 


↑朝の仕切りなしの図
 


↑朝、ダイニング側のみ仕切るの図
 


↑朝、全部囲って仕切るの図
 


↑朝も空調パネルの部分のみ開けてみました(やっぱりいい感じです)
 


↑二重になっているところを結んでみました♡(さすが、達人の作。。。女子力高いです!)
 


↑ごくごくうすーいリネンの表情はとても透明感があって綺麗です。
 

 

空調環境の整った部屋で、オープンに広々と生活する。

あこがれの明るく風通しのいい暮らし・・・

リノベーションすることで、マンションでも可能になるのです。
 

マンションのためのアイランドキッチン(設備編)

理想のキッチンは、設備面でも至れり尽くせりでないといけません。

オリジナルで設計したキッチンは、かゆいところに手が届く感じに仕上がるのが魅力です。

 


↑引き出し手前一列は調味料! グリルなしのIHクッキングヒーターだからこそ生かせるスペースです。
 


↑レンジフードの換気扇スイッチは右側の3つ並んだボタン! 左手のレトロなトグルスイッチはコンロ用の照明スイッチです
 


↑「パッチン」とトグルスイッチを上げて、照明をつけたところ(やさしい光の間接照明です!)
 

↑浄水器がビルトインされたアイランド型の流し台には、一体型水栓を採用(操作の感じは動画でご覧ください)
 


↑タオルかけや照明スイッチもベストポジションです(右手の引き出し式の食洗機もスタイリッシュです!)
 


↑シンク下には浄水器カートリッジや給排水管が、行儀よく収まっています
 


↑キャスター付きのゴミ箱ワゴン+アルファが置ける余裕のスペース(写真のグリーンのケースはランタンです)
 

かなり自慢口調の説明でしたが・・・使ってみたくなってきました?
 

風を取り込む

鉄筋コンクリート構造のマンションは、古い物件でも比較的気密性は保たれやすい造りです。
また、マンションはほとんどの場合隣接住戸が接していて窓が少なく、外壁に面している壁が少ないので同年代の一戸建て木造住宅より室内温度を快適に保ちやすいとも言えます。

最近のマンションでは窓を閉めた状態でもスムーズに換気ができるように吸気口が複数設けられていますが、ヴィンテージ物件では写真のような小窓でその役割を果たしていました。ガラス交換の際に全面 真空ガラス にもできたのですが、留守中でも開けておきやすく灰も入りにくいと思ったので、あえて残すことにしました。

この部屋では、バルコニー側にだけ開けられる窓があって、廊下側で開けられるところは玄関ドアだけでした。

 


↑朝、障子を閉じた状態
 


↑障子を開けたところ(両側に引き込むようになっています)
 


↑全部開けたところ(ヴィンテージマンションに見られる“小窓”)
 


↑半分開けたところ(片方だけ引き込めるようになっています)
 


↑全部閉じたところ(中ほどのT字型の白いパーツでガラスを押さえて外から開けられないつくりになっています)
 


↑おもいきって玄関ドアにロール式網戸を取り付けてみました(風通しばっちり!涼しくなりました!)
 


↑網戸を半分開けたところ(網はやっぱり黒です)
 


↑網戸を全部開けたところ(ドアは足元にストッパーを挟んで止めてあります)
 


↑ドアを閉めた状態(郵便受けの下の四角いところは牛乳瓶受け!まさにヴィンテージです)
 


↑網戸を使わないシーズンはロール網部分をはずして別のところにしまっておけます
 

マンションの廊下側には洗面・脱衣室やトイレが計画させていることも多いのですが、換気扇に頼るだけでは換気量が少なくどうしてもカビが発生しがちになります。窓を開けての自然換気は換気量がとても大きいので、換気したいときにガバッと空気の入れ替えができるようにしておくことで部屋の空気をスッキリ保ちやすくなるのです。
 

布の表情(窓辺編)

窓辺の光は、カーテンやシェードの素材やテクスチャーで大きく表情が変わります。

単調になりがちなマンションの窓辺に色々な素材の布地を用いることで、やわらかい光のある居心地のいい場所にすることができます。

一戸建てに比べて窓の少ないことの多いマンションだからこそ、窓辺の光を楽しみましょう。
 


↑朝、カーテンを閉じた表情(厚手と薄手のリネンの組み合せです)
 


↑朝、カーテンを開けた表情(出窓の奥はうすい素材で降ろしたままです)
 


↑このうすいのは、アンティーク生地でつくってもらったポジャギ※です。
 


↑夜、カーテンを閉じた表情(布の向こうにもう一部屋あるような雰囲気)
 


↑夜、カーテンを開けた表情(夜は夜で出窓がかわいいです)
 

※ポジャギって・・・

「ポジャギ」とは、韓国語でものを包んだり覆ったりする布のことで、 日本の風呂敷や袱紗(ふくさ)のようなものです。
その種類は多く、はぎれをつなぎ合わせて作るパッチワーク風のもの、刺繍入りのもの、綿をはさんで刺子風に作るものなど実に様々です。今回、鹿児島の作家さんにつくってもらったパッチワーク風のものは、素材の組み合せや使うときの向きひとつでも表情が豊かに変化するので大好きです!

 

 

真空ガラス

マンションの窓枠は共用部分であり、通常個人の工事では交換することができません。

ガラスについては交換することは可能ですが、管理組合ごとに条件の確認が必要です。

今回は窓枠を変えずに断熱性能をアップするため、“真空ガラス”と呼ばれる薄型ペアガラスに交換しました。
 


↑一定間隔に整然と並ぶこの小さな点が0.2mmの真空層を保持するためのスペーサー(右上の丸いのは空気を抜いた穴の保護キャップ)
 


↑保護キャップ(室外側からみたところ)
 


↑室外側が5mmLo-eガラス+0.2mm真空層+室内側は3mmフロート板ガラス
 


↑こちらは網入りのフロストタイプ
 

真空ガラスの特徴は・・・

◆1枚ガラスの約4倍の断熱性能

◆1枚ガラスに比べて約40%、一般的なペアガラスと比べても約20%のエネルギー削減

◆結露の発生をおさえてクリアな視界確保と室内空気を衛生的に

◆ペアガラスなのに薄型なので今のサッシ枠に収まる

◆2枚のガラスの共鳴がなく遮音効果に優れている

 

・・・すぐれものです。

 

 

夜の木陰

ひとつでいいから、大きな枝ぶりの観葉植物が欲しい!

インスタグラムやインテリア雑誌を眺めながら、こんなふうに思っている人は多いのではないでしょうか?

でも、あまり大きなのはバルコニーに出してたっぷり水やりしたり、風にあててあげたりしづらいので悩ましいところですよね。

そこで、この部屋に夜な夜な通っていて発見した『なんちゃって大きな観葉植物』の話です。
 


↑夜になって照明をつけると天井に大きな葉陰ができます
 


↑たねとしかけの照明器具はこんなのです(位置・長さや角度が自在になります)
 


↑実は電球が上下別々にふたつ光っているのです(あのコルビジェのデザインです!)
 


↑この場所で読書をしていると“大きな木の下感”があって、不思議に落ち着くのです・・・
 

 

室内露天風呂

マンションのお風呂で窓があるケースは稀ですよね。

仮に窓があったとしても換気用なので、小さく暗くその先には何もいいものは見えないことがほとんどです。

お風呂に入るとき、以外とぼんやりと景色や植物を眺められると幸せになります。
 


↑ドーン。 思いきって目いっぱい透明ガラスの窓
 


↑シェードを下したところ
 


↑上だけ開けたり・・・
 


↑下だけ開けたりもできます(あんまりしないか・・・)
 


↑ベッドルームからの感じ(その先の脱衣スペースまで見えてます!)
 


↑同じく、シェードを閉めた様子

 

この大胆なお風呂から、この部屋は『3階、男子の部屋』と名付けられました。

しかし、実は女性にもすごく人気なのです。